2009年04月22日 わたぼうし
3月の末、香川県のハンセン病患者さんの国立療養所、大島青松園に2泊3日でいってきました。
ハンセン病ってご存知でしょうか?
私は10年前まで知りませんでした。「らい病」と言われ、ひどい差別を受け隔離政策がとられてきた病気です。
今では発病する人もほとんどおらず、治療も確立しており感染のリスクもほとんどないのですが、つい最近小泉総理大臣によって政策が間違っていたと認められるまで、患者さんは療養所の外での生活が認められていませんでした。
日本はとても遅れていたとのことです。らい予防法は撤廃されたのですが、それでも患者さんは故郷に帰ることができません。親族もすでに亡くなっていたり、手足や目が不自由な上、齢もとっており、実際に療養所の外での生活が不可能となっているのです。島の患者さん達は「死んで煙になって、ようやく故郷に帰るんや」と話されます。
今までに2000人以上の人が大島青松園で亡くなられ、現在おられるのは120人ほどです。平均年齢も80歳を超えています。この療養所自体が終末期を迎えており、将来が約束されていない不安のなか患者様は過されています。
私は10年前看護学生の時大島青松園のことを知り、「私に何かできることはないか」との思いで島を訪れました。
しかし実際にできたのは海岸のゴミ拾いくらいで、患者さんの集合住宅に呼ばれてはお茶を頂き、今に至る成り行きを聞かせていただいたり、畑でとれた野菜を頂いたりと、まるで田舎に里帰りした孫のように接してくださいました。たくさんの辛い経験や障害を抱え、苦しんでおられる患者さんにどんな顔をして会いに行けばいいだろう・・健康な自分が何かしてあげなければ・・と思っていた自分はとても傲慢だったなと思いました。
それからは肩の力を抜いて、ただ会うために訪問することができるようになり、時には友人や姉と共に今回で5回目の訪問となりました。毎回いろいろな出会いがあり多くの事を学ばせていただいています。私が訪問をはじめて10年の間に、出会った方々も一人、二人と亡くなられていきました。今年会えた方が来年また会えるかわからない状況です。
これからも訪問の機会を大切にし、療養所の最期まで見守っていければと思っています。